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大野木一彦のJOURNAL・ブルースハープ・ライブ・レッスン情報

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2012年 05月 06日

JOURNAL

「英国王のスピーチ」を観る。コリン・ファース、エレナ・ボナム・カーターが英国王夫妻を演じると言うだけで間違いなさそうで観たいと思っていた。なぜ今まで見なかったかと言うと、観たいと思ったことを日々に追われるうちに忘れてしまうからだ。時代考証的なものも含めて判りやすく、ユーモアもたっぷりで面白い映画だった。
今日は嫌いな日用品の買い物を除いては楽しくのんびり過ごした。ティッシュ、米、薬、洗剤などの必需品がなぜこうも高いのだろう。ずっと前からスーパーに行くたびに浪費感が募って、僕は不機嫌になるのだ。不機嫌と言えば、僕はクールビズという言葉が鬱陶しいのだが、最近スーパークールビズという言葉を耳にした。吐き気がした。
ボビー・ブランド「Two Steps From The Blues」、ボブ・ディラン「Blonde On Blonde」を聴く。
「早晩僕は知っただろう/あなたはただ、やるべきことをやったんだと/いずれあなたにも判る/僕は本気で、あなたと親しくなりたかったんだ」僕は時々ディランは過度に文学的に捉えられすぎていると感じる。曲もサウンドも一級品なのに言葉の問題ばかり取り上げられがちだ。気持ちはわかる。言葉に酔えるのは性根がまだ健全さを残している証拠だし、僕もしょっちゅうその誘惑に負ける。しかしディランはあくまでもミュージシャンだ。同じように似非インテリのセンチメンタリズムの犠牲になりがちなルー・リードもパティ・スミスも然り。評価すべきは音楽でないといけない。
言葉とメロディと声と、エレキのバンドサウンドが個々に屹立しながら同時に攀じくれあっているようにも感じるこの時期のディランの作品には、物凄く多弁なのに他のロックには決して感じない極めてブルースに近い衝動性があってまことに強力だ。やみつきになる。ただしハーモニカはいただけない。1曲チャーリー・マッコイが吹いているがそこに来るとほっとする。でも、ハーモニカがなかったらやはりそれはそれで物足りなく感じるのかもしれない。

by nogioh | 2012-05-06 23:20


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