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大野木一彦のJOURNAL・ブルースハープ・ライブ・レッスン情報

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2012年 10月 18日

JOURNAL

本格的な音楽活動を長く続けておられるベテラン(年は僕より下)のレッスン。JUKEやMY BABEをやっています。シャッフル的発想で8ビートを吹く、8ビート的発想でシャッフルに臨む、2ビート的なアプローチで16ビートを演奏する。そういう練習がこの方には一番良いのではないかと思って色々試行している。村上春樹の熱烈なファンで、今日も一冊貸して下さった。郷愁混じりの衝動がこみ上げて時々ずらっと読み返す作家。視野の広い大きな作品を書く人だが安保も通過した70年代の人なので、足場はあの時代にある。その頃まだ小さかった僕は、そこに描写されている精神的な景色を十全には味わえないかも知れないともたまに思う。読むと二十歳くらいの頃を思い出す。やせ細って髪を伸ばし、70年代のロックに夢中だった頃だ。ノーベル賞は残念だったが、本人は欲しいのかな。昔、柄谷行人だったか、大江以降獲れそうな作家は、中上健次か村上春樹以外には誰もいないと言っていたが、中上も亡くなって本もCDも売れない世界的な文化的滅亡危機の今 、何となく受賞したら良いのに、と思っている。同じ日本人として、などという意識は僕にはもともとない。でも、日本語の書き手が世界で評価されることは嬉しい。
若松監督が亡くなった。ここにも書いたが、つい先日事故があって話題にしたばかりだ。残念。千年の愉楽は観に行こうかなと思います。中上健次もいくつも映画化があるが「19歳の地図」しか観ていない。原作も読んでいたから、どんな感じになるのか、と思っていたら、沖山秀子の演じる「かさぶただらけのマリア様」が強烈で、衝撃的だった。観たのは高校生の時だった。中上のこの小説(もしくは題名)に感化されて尾崎豊は「17歳の地図」を作った(そうです)。当時ブルース・スプリングスティーンもどきのサウンドは日本歌謡界を席巻していたが、尾崎の成功で流行に拍車がかかった。パクる(インスパイアされた、という人もいます)事の良し悪しはともかく、ティーンが音楽を今よりもずっと大事にしていた時代の話。

by nogioh | 2012-10-18 23:36


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