大野木一彦のJOURNAL・ブルースハープ・ライブ・レッスン情報

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2006年 07月 22日 ( 1 )


2006年 07月 22日

JOURNAL

耳で聴いた音階を、正確に歌ってなぞるって、難しいんだね、と実感を深めつつレッスンした日。1日中コピーばかりしていた十代の終わり頃、僕は、その特技(?)だけで、ハーモニカにまつわる情報の、あまりにもひどい乏しさと戦っていたから、無頓着な要求をしてしまうのだ。これは大きな反省点ですよ。
小林信彦「夢の砦」は、辞典のような厚みをものともせず一気に読めて、波乱万丈なのに、リアリティがあり、しかもそのリアリティは必ずしも爽快でなく、ほろ苦さより、もっと端的に痛い実感をもたらし、さらに後味は悪くない珍しい青春小説。テキストと作者は全く別物だが、(この日記的短文も、書いた瞬間から本当は書き手とは関係ないのですよ)自伝の要素を確信犯的に方法論として取り入れた内容ゆえ、怒りっぽくて、多少意地悪で、個人主義で、それでも人の良い、といった作者像を想像させる。この本も今は古書店でしか買えない。なんでもかんでも絶版にしてしまう出版社は断罪されなさい。
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by nogioh | 2006-07-22 02:23 | Comments(0)