大野木一彦のJOURNAL・ブルースハープ・ライブ・レッスン情報

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2018年 05月 09日

JORNAL

夜、大きなスーパーに立ち寄り、別に何のスポーツもしないのにスポーツ用品店をうろつき、そのあと一つ下のフロアの本屋に行ったら吾妻ひでおの「失踪日記2」が平積みされていて、その場で手に取りレジに並んだ。待っていた続編。あの世界にもう一度浸れるのはうれしい。ちなみにスポーツ用品店もホームセンターも、急に迫られた必要があって訪れることはまずない。ただ好きで時々行く。作業着屋も大好き。会社の名前の入った作業服など、時々無性に着てみたくなる。会社名などなんでもよろしい。適当な会社をでっちあげて作業ジャンパーを作ろうかとたまに夢想することがある。
 母親が、物をなくすことを「失える」、と言っていたことを思い出した。面白い言葉だ。先日電車で見知らぬおばさんたちの会話を聞くともなく聞いていて、その言葉が出て来て、ああ、おかんも、と記憶がよみがえった。「ハンコ、ウチすぐ失えんねん」関西のやや年配の人は普通に今でもそんな風に使う。僕はまず使わない。村上春樹がよく「あの人は失われてしまった」という表現をよく使うのは、この作家が関西出身だからか、とちょっと思ったりした。
 深夜に、それも寝る直前に遠い異国に住む友人からSNSにメッセージが届き、そこにはメッセージと一緒にマーティ・ドットソンの動画のURLが貼られていた。キム・ウィルソンとのライブ動画だが、ドラム席の後ろからという珍しい撮り方のもので、これがすさまじく格好良かった。Yさん、ありがとございます。マーティは僕と同年。もう10年以上前、サンフランシスコで彼を見た時、なんて上手いドラムだろうと思った。それはマーク・ハメルのライブで、僕は2ステージ目でシットインさせてもらい、マークが歌うBlow Wind Blowの後ろで彼のセッティングを借りてハーモニカを吹いたのだった。ラスキン、とマークが言っていた小ぶりなバレット・マイクとベースマンのレプリカ・アンプ。僕の背後ではバンド全員の音をつぶさに聞いて煽ったりフレーズにピタリと添わせたり、抑揚がドラマチックなマーティのドラムが鳴っていた。懐かしい。色々考えて眠れなくなってしまったが、近ごろにない種類の気分の高揚があった。

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# by nogioh | 2018-05-09 23:29 | Comments(0)
2018年 04月 23日

JOURNAL

ホームシック・ジェームス「Blues on the southside」、ジャクソン・ブラウン「Pretender」、Hound Dog Taylor「GENUINE HOUSEROCKING MUSIC」、Little Walter「THE BLUES WORLD OF LITTLE WALTER 」。最近車ではこの四つを交互に聴いている。去年車を買い替えた時、前の車に積みっぱなしだった大量のCDを全部持ち帰って、まだ新しい方(の中古車)への積込みが完了していないからだ。リロイ・フォスター、サニー・ボーイ一世の歌い方が昔から好きで、今も好きだ。ウィリー・ニックスのヴォーカルも格好良い。ずっと憧れているが、ハーモニカはすぐにコピーして真似しようとするくせに、歌は何故かやらない。特にブルースのヴォーカルに関しては、歌詞を覚える努力は(たまに)するが、歌そのもののコピーは殆ど試みたことすらない。なぜか。
 岡崎京子の短編「チワワちゃん」が映画化される(された)らしい。点けっぱなしだったある日のテレビでたまたま情熱大陸が流れていて、その日の主役は門脇麦で、この女優さんが主演すると言っていた。ヘルター・スケルター、PINK、リバース・エッジなどより、僕にはこのチワワちゃんが一番衝撃的だった。青春劇なので、読んだ時もう30くらいだった僕にはちょっと鬱陶しい場面・台詞もあった。でも、その鬱陶しさも含めて、若いとはそういうもので、そういう、みんなそうだったに違いない、普遍的な鬱陶しさを持った若い人達が決定的に抱えてしまった虚無(と言うしかないような暗くて重いもの)をここまでクールに見据えることが出来る才能って凄いと思った。この作品が描かれた時代(94年)の匂いを色濃く纏っているのに、中心部に息づくものは時空を超えてエバーグリーン、というのはまさに芸術の格好良さ。これを脚本化しよう、とすぐに思ったが、そういうのは思うだけでなかなか実行できないものだ。本気でしようと思っていないのだろう。今に至るまでそれは手つかずで、僕の全然知らない若い才能ある監督がちゃんと映画にして今世に問われようとしている。もう問われているのでしょうか?脚本にはできなかったがサブタイトルにチワワのテーマと付けた歌を作って、当時友人とMTRで録音したのだった。カセットテープがどこかに残っている筈だ。聴きたいとは思わないが、そういう衝動が呼びさまされるほどの強い漫画だと思うのです。チワワちゃんのことはこの日記の過去にも一度書いたな、と今思い出した。






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# by nogioh | 2018-04-23 01:47 | Comments(0)
2017年 09月 03日

JOURNAL

先日のロブ・ストーンのライブで感心した事はタング・トリルの正確さと速さであった。なかなかああはいかない。本人にも伝えた。Oh, tangue trills!と言って苦笑いしていた。褒められるほどのものではないという顔だったが、見事だと思った。持っている技を意識的にさりげなく使う。何と言うか、入れ方が洒落ていて、そうした洒落の感覚はちゃんと聴き手に伝わって、ブルースは楽しいなと感じさせる。観客とのそうした関係をロブはよく心得ている人だった。そこにネイティヴ、そして必然的に本場で揉まれた人の凄みを感じた。テイル・ドラッガー、リック・エストリンの話をしてくれたのもうれしかった。

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# by nogioh | 2017-09-03 23:29 | Comments(0)