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大野木一彦のJOURNAL・ブルースハープ・ライブ・レッスン情報

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2009年 10月 28日

JOURNAL

ブルースという音楽をやることそのものに相克がある。国籍、性別、その他もろもろの境遇が強制的にもたらすどうしようもない相克。それは仕方のないことだ。何も考えないのはバカなので向き合うしかない。浅はかな考察を2、3分試みてそこで疲れて思考停止してしまうと、昔僕にからんだオリジナル礼賛ジャンキー爺(3回目の登場。僕もしつこいな)みたいな無様なことになる。←こういう麻薬うすらは、カバーとコピーの区別すら付かない障害を持っているので、レパートリーのあり方についての音楽的な会話が端から成り立たない。今回リリースした僕らのCDはオリジナルが中心だが、「そうあるべき」みたいな思想はそこには全然ない。余計な金を使わない為にカバーを減らした。貧乏性なだけだ。

話柄が逸れた。

そもそも音楽をやることそのものに相当な自己矛盾、周囲の状況との調整困難を抱えて苦しむ人もいる。そういう人を僕は何人も見てきて、その都度可哀相だと思う。生活を相当なゆとりを持って維持できる金を即時音楽で稼げるか、良家に生まれて経済的困難に一生縁のない人でない限り、多かれ少なかれそこはミュージシャンにとって一番大変なところだ。僕とて同じ。ただ「どうしようもないところ」まで切迫しないように、必死で困難を回避して均衡を保っているだけだ。本当に必死で。だから悩める人に向けての言葉はない。「どうしようもなければ一方を捨てるしかない」としか言えないからだ。そして、それは他者に向けて簡単に口にできる言葉ではない。だから基本的にはいつも僕は黙っている。・・・高校生が漢字を沢山使って書いた作文みたいになったぞ。

by nogioh | 2009-10-28 23:54


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