桜前線が早まるとか、高温予想とか、気分の滅入るニュースが聞こえているが、今日はまずまずの冷えだったのでひたすら安堵して過ごす。
映画など観に行く。好きな監督で、映画はあっさり味だったが、じんわりと後から効いてくるマッサージのようで良かった。
夜は車で「アズベリー・パークからの招待状」を聴きつつ、高揚したり眠くなったりする。街でないとスプリングスティーンは合わない気がする。
最近山道を走っていて、野鹿が二頭、美しい絵のように目の前を横切り、ガードレールを飛び越えてゆくのを見た。忍び、などという言葉が頭に明滅しアニメの「サスケ」を思い出したりした(原作は長じて読んだので、衝撃の種類が違う。世代的にはアニメです)。真っ暗な森を疾駆する動物、そしてヒトのイメージ。
もののけ姫も、平安時代の、電灯などない時代の本当の闇をアニメで出来ないか、というリクエストに応えて宮崎駿が作ったのだった。リクエストしたのは司馬遼太郎だ。堀田善衛、司馬遼太郎、宮崎駿の対談集「時代の風音」(朝日文庫)でその時の会話が読める。とても面白い本です。