遠出から戻ると夜の京都駅は雪だった。出先でも、突風で服屋の軒先に出された陳列が全部倒れ、店員総出で大騒ぎしていた。寒いのは良いが、なごりの雪では困る。
「翔太とインサイトの夏休み」(ちくま文庫)は、「ソフィーの世界」のパロディの形式を取った「ソフィーの世界」批判の書である。永井均という哲学者は「ウィトゲンシュタイン入門」に感動して以来何となく好感を持っている。僕の場合、学生時代から拒否し続け数学的な訓練をほぼ受けていない、非体系的な頭をちりちりさせるような読書は、まあボケ予防だ。
ところで電子書籍、って変な言葉ですね。日給月給、みたいなもので言葉そのものに嘘がある。