JOURNAL

暑すぎて（熱すぎて）、気分が悪くなり多少ふらつきつつ昼の時間を耐えしのぶ。夕方は少し気温も下がり、外で気分良く過ごした。前の湿った空気がいかにも雨期を思わせる。明日くらいには入梅との噂。

片岡義男を読んだ勢いで文具の話を少し書く。僕はモールスキンの手帳を使っているが、一旦書き込みを始めてしまうと僕の字は汚ないから一瞬にして手帳の価値が下がる気がしてがっかりする。消しゴムも手帳もコンテパステルも、使う前の新品が良い。文具は基本的に「いつでも使える」と思いながら使わずに鑑賞するものだ、と昔から思っている。
文具から話は逸れるが、僕は外出時、財布、手帳、キーホルダー、ペンケース、文庫本、ツタヤなどのカード入れ、タオル、ハンカチ、さらに夏は着替えのシャツ等々細かい荷物がとても多い。それらを必要な時さっと取り出せる鞄もなかなかなくて困っている。電車で若い女性が鞄を開けて、さんざんガチャガチャ音させて引っかき回し、長いことかかってようやく携帯電話を取り出す様子を僕は何度も目撃している。我が身に置き換えるとああいう動作、時間は想像するだけで胸が苦しくなる。整然と一切の物が接することなく収まり、鞄に手を入れると同時に指先の感覚で全てのありかが分かり、数秒で何でも取り出せないとだめなのだ。気分的には部屋ごと移動したい。