レッスン中止。生徒氏が風邪をひいたのだ。気の毒だが、天才ではないかと思うほどの風邪引き頻度だ。1シーズン2回は確実だ。
時間を有効に使うため色々考えて、映画を観に行くことにする。「ソウルパワー」。今日逃すと、もう時間が取れないことが判った。丁度良かった。音楽ドキュメント。映画館はガラガラで涼しくて良かった。こんな映像があったんだなあ。JBやB.B、若いラリー・カールトンも素晴らしいが、アフリカのミュージシャンの作り出すリズムの洪水におぼれそうになる。
マディとポール・バタフィールド共演の「Fathers&Sons」は映像ってあるんですかね?あれは何としても映画にすべき題材だとかねがね思っているのだが。
同じ映画館で、ドアーズのドキュメントも近々公開されるようだ。ナレーションはジョニー・デップ。この人も好きだなあ。観に行きたい気分が盛り上がる。音楽ものの映画は見出すと癖になる。
夜中、人のブログを見ていたら明治の画家の名が出ていた。条件反射的に欲求が起こり、日記の主にメールというか、軽くご挨拶を送って、その画家も登場する一ノ関圭の名作「らんぷの下」を読み返した。圧倒的な画力によって描かれた作品は古びないし滅びないんですね。これが劇画だと思う。この作家は超・寡作だが、明治の芸術家の話を書かせたら、どんな小説も映画も太刀打ちできない完成度だ。現代物は好みではないが、「らんぷの下」「裸のお百」「女傑走る」「茶箱広重」など何十回読み返したことだろう。
つげ義春、つげ忠男、やまだ紫、鈴木翁二、永嶋慎二、近藤ようこ、佐々木マキ・・・。こういう漫画家達の作品を探し回った日々を思い出す。最良のエレキブルース(僕はブルーズとは言いません)が50年代、60年代に出尽くしたように、漫画も上記の世代までの人達だけで十分だなあと思う。藤子不二雄やトキワ荘の作家達はこの作家達の一つ上の世代、アニメで言うと宮崎駿はつげ達と同世代だ。後発の世代は、彼らのエッセンスを語り口を変えて継承して行けば良いと思うのだ。まあ浦沢氏などからはそういう使命感が伝わる気がします。