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大野木一彦のJOURNAL・ブルースハープ・ライブ・レッスン情報

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2011年 02月 09日

JOURNAL

世知辛い世の中で、レッスンに来る生徒さんから金欠事情を聞かされることが増えている。かくいう僕も金はない。今年はずっと苦手分野だったハンドビブラートを克服すべく頑張っている人。サニー・ボーイ、ホートン、ウォルター、それぞれの「掌の技」を極めた人達で、とても繊細で巧い。そこだけに着目して練習してもネタは尽きない気がする。
昨年CDが出た僕のバンド。実は昔にも1回作ろうとしたことがあった。マスターまで作って結局出さなかったのだが、いつか出しても良いと思っている。最近、久しぶりに聴く機会があって、まあ何というか今とは色々違うのだが、11年前、ということにびっくりした。僕は30そこそこだったわけで、とても信じられない。文字通り昨日の事のように記憶しているからだ。若い人と喋っていて、彼らが言う「懐メロ」を、そちらも去年くらいに流行った歌のように感じることもしばしばだからそんなものかとも思うが。むごたらしいくらいに時間が過ぎるのは早い。・・・と、似たようなことを僕は何度ここに書いただろう。
ヴァン・モリスンのサックスによるインスト「Allow Me」を聴くと僕は安らぎと悲しみを同時に感じる。11年前の僕らの演奏に安らぎは感じない。「楽しかったなあ」という懐かしさもない。漠とした悲しみが心に広がるばかりだ。暑い盛り、機材を撤収し終えて、夕日の中三島さんと立ち話したのを覚えている。メンバーの奥さんがクリスマスに僕の留守電(僕はそれなりに頑張って携帯電話を拒否していたので、当時はまだ持っていなかった)に「メリークリスマス!ウックツしてたらあかんよ!」と入れてくれていたのは、その年の暮れだったことも合わせて思いだした。

by nogioh | 2011-02-09 23:41


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