ギター弾きの友達が訪ねてきた。僕より随分若いがもうすっかり中堅だ。加藤さんの表現を借りると「後ろ向きな世間話」をするにうってつけの人物で、ぼそぼそと音楽や生活に関する幾分鬱屈した会話を交わしているとすぐに時間が過ぎる。
夜中、何となく目が冴えて、眠くなるようにロラン・バルト「表徴の帝国」を読み始める。随分前に読んだ本で、懐かしい気分がこみ上げて余計眠れなくなった。ストーンズの「Shine A Light」を見始める。「Last Waltz」から35年。スコセッシはとても元気そうだがすっかりおじいちゃん。一歳しか違わないミックの派手な動きを見ていて、やはり鍛えることは大事だなあと思う。映画そのものも良いし、演奏は勿論格好良いが、バンドの年齢、を意識してしまう、僕はそういう年頃なんでしょう。