小林万里子さんのアルバムのレコーディングに関して僕の役目は終了した。しかしレコーディング自体は細かな作業中心にまだ続いていると聞いた。ならばと僕も最終チェックをしに午後、大阪まで行った。作業中だったWさん、プロデューサーのMさん、エンジニアのSさんとしばし談笑。イニシャル表記の意味はありません。僕の作業はすぐに済んだので明るい内にスタジオを出た。せっかくなので帰ってしまうのも勿体なく感じ、大阪在住のO君を誘って飯に行った。リーズナブルな九州郷土料理を食いながらマニアックなブルースの話をする。
ヘンリー・グレイがブラインドピッグからリリースした傑作アルバムが初CD化ということでライナーを頼まれた。アナログ盤でもカセットテープでもよく聴いた懐かしいアルバムで、嬉しく聴き返している。
昔、京都に来ていたアメリカ人留学生のDが、一時帰国して再び日本に来た時、僕にお土産としてくれたのがブラインドピッグレコードのTシャツだった。磔磔でDがベースを弾きながら歌うジミー・リードの「I'll change my style」の後ろでハーモニカを吹いたのも良い思い出だ。Dは、そのバンドでの僕の呼び名だった「ノギオ」がうまく発音出来ず、ノーギョと言った。彼の日本人ガールフレンドに会った時、彼女は僕のことを「お百姓さんだと思ってました」と言った。