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大野木一彦のJOURNAL・ブルースハープ・ライブ・レッスン情報

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2011年 05月 22日

JOURNAL

夕方、日用品を買い物して、映画を見に出かける。風邪の症状は昨日ライブで大汗をかいた効果かやっと落ち着いた。その変わり首筋にあせもが出来てしまい痛い。デリケートな皮膚で鬱陶しい。
「OIL CITY CONFIDENTIAL」はDr.Feelgoodの伝記映画である。単館系ロードショーは公開期間が短く、今日を逃すともう行けない。7月にDVDが出るらしいが、それはそれとしてこの映画はやはり映画館で観ておきたかった。このバンドは10代から20代前半の僕の大アイドルであり、ザ・バンドと同じく(全くサウンドは違うが)僕をブルースに直接導いたかけがえのない存在だ。
パンクの先駆けなどといわれ、実際その尖鋭的で過激なパフォーマンスにも若い僕は熱狂したのだったが、レパートリーはオリジナルもカバーもすべてブルースとR&Bだった。初代メンバーに焦点を絞った内容で、ジョン・B・スパークス、ビッグ・フィギュアという懐かしいリズム隊の二人もすっかり年は取ったが格好良い姿で登場。他にも僕の好きな2代目ギタリストであるジッピー・メイヨ、生え抜きヴォーカリストのリー・ブリローが亡くなるまでドラムを叩いていた2代目ケヴィン・モーリス、伝説のツアーマネージャー・ジェイク・リヴィエラ、彼らとは深い関わりのある作家ウィル・バーチなどバンドを取り巻く重要人物はほぼ出揃っていた。ウィルコ在籍時の絶頂期の映像も沢山観られて満足である。ウィルコもジッピーもジョニー・ギターも辞めて、4代目のゴードン・ラッセルがギターを弾いていた頃の来日ツアー、僕は大阪ミューズ・ホールで彼らを見ている。それは素晴らしいライブだった。リー・ブリローは大汗をかいて熱唱するので曲の合間毎に水がなくなってしまう。スタッフが新しいグラスに入れてそれをどんどん交換する。ある時、観客の誰かが「くれー!」と叫び、リーは大きめのグラスを客席に渡してくれた。それを回し飲みする訳だが、僕のところにもグラスは回って来て、飲んでみるとそれはジンか何か強烈に濃い酒であった。
そんなことも思い出しながらスクリーンに向かっていた。
ザ・バンド、ジャニス、グレートフル・デッドらのカナダツアーを収めたドキュメント「フェスティバル・エキスプレス」も僕は同じ映画館で観たが、その時は観客にベルボトムのジーンズを履いた長髪の中年が何人もいて驚いた。今日は、比較的客層は若かったが、ピチピチのスリムのジーンズが目立っていて、やはり音楽とファッションは密接なのだな、などと妙な得心もした。

by nogioh | 2011-05-22 23:34


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