レッスン。出張型の日だ。昼間は会社で重責を担いつつ真面目にこなし、夜は音楽に触れる。年齢的には僕より先輩だから、その姿勢から何かと学ばせてもらうことも多い。ブルースに於いてトリルは派手で、どこにでも使い易いテクニックだが、細部にまで気配りを忘れず、端正で粒立ちの良いトリルを自在に繰り出すのは容易ではない。その分拘るほど個性が出せるとも言える訳だ。その昔、ポール・バタフィールドにはまったきっかけもトリルだった。ポールと言えば何と言ってもビブラート、という方が多いかもしれない。確かにあのビブラートは尋常ではないが、僕は先ずはトリルだった。音の立ち方やスピードだけでなく、入れるポイント、終わるポイントも大好きだった。今日もトリルの話を結構しました。