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大野木一彦のJOURNAL・ブルースハープ・ライブ・レッスン情報

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2006年 04月 09日

JOURNAL

朝からレッスン。考えあぐねていた問題が一つ解決してほっとする。午後、露店のたこ焼きを食べて桜を間近に見た。花を儚さの印にしたり、その美しさを、木の根元に人の死体が埋まっているゆえと奇怪な幻視をしたり、人は花を見て色々考えるものらしい。それは散るが、時間が一巡りすれば蘇る。滅びではない。月の満ち欠けのように、繰り返し繰り返すもの(谷川俊太郎)としての、命の連鎖。そうして咲かなかった季節は贖われる。報われる。
 話すこと、綴ること。大事な言葉ほどうまく出てこないものだ。それでもちゃんと話すべき時はたまにあるし、書く機も訪れる。ないほうがいいのに、と思うがそれを乗り越えて話し綴り終えて、魂の水位は上がるのである。魂という言葉を気軽にもちいてはいませんよ。枯渇させてはいけない。「言葉なんか覚えるんじゃなかった」という昔の田村隆一の詩の書き出しは重く、今こそセンセーショナルな事件として読まるるべきだ。

by nogioh | 2006-04-09 02:19


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