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大野木一彦のJOURNAL・ブルースハープ・ライブ・レッスン情報

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2013年 01月 10日

JOURNAL

昨日軽く熱が出た(微熱だがしんどかった)ので用心して夜は早々に寝ようとしたが、迫って来ると気忙しいので早めに仕上げるべく原稿を書いたり、年は明けたが年度内に、隣町の役場主宰の講座の仕事もいただいたのでその準備もポツポツ進めていて、結局夜更かしになった。今日の午後には熱は下がり風邪だったかどうかもよく判らぬまま癒えた感じだ。
夜、スーパー銭湯に行き露天風呂に併設の打たせ湯で腰とか肩甲骨を荒々しく温め、半村良「新宿馬鹿物語」を読み、ヴァン・モリスン「Avalon Sunset」を聴いて寝る。本、CD両方四半世紀読み続け、聴き続けて(最初はLPで買った)いるものだ。うんと若い頃「新宿…」には本当に憧れた。僕を堅い本ばかり読んでいる奴と思っている人も周りにはいて、そういう人からは意外そうな顔をされるが、本当に愛読書のベスト10に入るくらい好きなのだ。山田詠美も、彼女が編纂したアンソロジーにこのシリーズの一篇を採り、その解説で憧れという言葉を使っていた。水商売の世界に生きる男女の会話や描写される挙措の一々、考え方など本当に格好良いと思った。そしてそれが一人の作家の手から生み出されている事に何よりも興奮し憧れたものだ。今、僕は主人公の仙田(連作の中で「壺」と言う店のバーテンから独立してバー「ルヰ」のマスターになる)の年を僕は越え、まあ水商売と言えなくもない(そもそも商売とは言えないくらいの稼ぎだが)音楽の世界にいるが、どうにもこの格好良さには至れずに年ばかり重ねている。きっとこのままなのだろう。「Avaron Sunset」はこの前年に出た「Poetic Champion's Compose」と共にリリース以後結構なペースで、ずっと聴き続けている。雄弁な詩的サウンドの極み、そこにヴァンのソウルフルなヴォーカルが乗ったり、サックスが乗っかったりするのだ。これは堪りません。

by nogioh | 2013-01-10 23:40


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