昼間、レッスン。久しぶりな気がする方で、忙しかったり金欠だったり大変そうだ。僕も忙しいのに金はなく似たり寄ったりだ。クロマチックの面白さにハマって色々やってみておられる。上手いのだが根本的に音の出し方が遠慮がちな人なので、大きな息でまっすぐな太い音を出せるようにしたらもっと良くなると思います。クロマチックはアンプリファイドするとマイクよりだいぶでかいので移動させながら演奏しないといけないし、さらにもとの音量がダイアトニックより小さいからライブでやるのはなかなか難しい。僕もまだまだ色々研究中です。
夕方、古い友人と車に乗ってラーメンを食いに行った。「The River」を聴いているとベストヒットUSAの話になり、盛り上がった。このスプリングスティーンの2枚組に入っている「I Wanna Marry You」を僕は信用金庫前の特設ステージでやった事がある。地元の町おこし的なイベントだった。歌ったのは僕ではなく僕はギターを弾いていた。前にも書いたが、このイベントは3年続き、21歳位だった僕は頼まれて3年とも路上ライブをやったのだった。スプリングスティーンとかエヴァリー・ブラザーズをやった日、ブルースばかりやった日、どの時だったか忘れたが、スタッフとして現場で働いていた高校時代の同級生(その女の子は地元商店の娘さんだった)に「あんた音楽やってるんや、意外」と言われたのを思い出す。僕は高校時代から音楽をやっていたが、大勢の人の前で演奏などはしなかった。男女問わず友達はいたし「浮いた」存在でもなかった(はず)が、ごく僅かの人間にしかいわゆる「文化的活動」については明かさなかった。一番大きな理由は単純に恥ずかしかったのだが、秘密結社遊びみたいにすることで創作欲求みたいなものは明らかに高まっていた気がする。そういう時期だったのだろう。ラジカセを使って重ね録りしてデモテープを一杯作ったり、「構成員」達と部屋にこもって、立原道造や八木重吉の詩に即興で曲を付けて(なぜかパンク調だった)録音したり、脚本を書いて自分たちで演じて録音したり、まあとにかく録音ばかりしていたのだ。学園祭とか体育祭は基本的に休んでいたので、体育会系クラブや軽音楽部の人みたいな「活躍」は一切しなかったし、まあ、ライブやっている姿を意外がられてもしょうがない。もう四半世紀以上続けていても、例えば昔の同級生で僕がミュージシャンであることを未だに知らない人は一杯いると思う。