井上理津子「飛田 最後の色町」、鈴木大介「最貧困女子」、リチャード・ブローティガン「西瓜糖の日々」、ポール・オースター「幻影の書」読了。最初の2冊は内容的に相当関係があるが、体系立てて選んだわけではない。1週間ほど潜入して「実体験」と言ってしまう五流貧乏ライターのアホなノンフィクションではなく、興味深く読んだ。しかしどちらも作の結論に関しては留保したい点が残る。ブローティガンは映画「フェスティバル・エキスプレス」を観ていて6、70年代への気分再燃、再読に至った。昔々、詩とメルヘンという雑誌でブローティガンの詩の特集が組まれたことがあって、そこに載っていた尾崎真吾の挿絵が素晴らしかった。「ファンタジーとしてのアメリカ」そのものだった。興味のある方は古書店で手に入れて見られると良いと思います。さっき思い立って調べたら、昭和60年2月号だそうです。オースターの方は、彼自身がメガホンを取った映画「ブルー・イン・ザ・フェイス」を観ていて読みたくなった。