2016年 12月 15日
何と1週間ぶっ続けでライブ、それに準ずるものがあった。体力的に非常にきつい。鍛えなおさないと。 9日はジャズカフェむ~らで石切ミニィ&大野木、松田ゆうき&大野木のデュオ2本立て。お客さんは少なかったが、手応えは十分な良い演奏だったと思う。お客さん抜きで自分たちが楽しければ良い、という演奏はお金をもらう以上出来ないので、やっぱりできるだけたくさんの人に見ていただきたいなと思います。ここは難しいところで、演者が楽しんでいればお客さんも楽しくなるはず、という説を唱えるミュージシャンは多いです。もちろん、音楽なので、演者は楽しむべきです。でも演者が楽しければ即ちお客さんも楽しい、というのはやはり嘘。そこにはコンプレックスの匂いがするし、明らかな自己欺瞞がある。それは金を取るミュージシャンの態度としてはよろしくないと僕は思う。まあ、僕がもっとお客さんを呼べる演者にならないと議論にもならんと言う話ではありますが。 10日は西院ウーララ。久しぶりの歌姫大島ケイちゃんを招いて、久井さん、良明さん、僕、Zeeさん、橋本君という変則的メンバーがバックアップ。ケイちゃんは相変わらず素晴らしかった。パワーアップした感じもした。Do Right Womanをあんな感じに歌える日本人ヴォーカリストはそうそういないと思います。 11日は5時ごろ起きて(真っ暗)早い早い時間の新幹線に乗り東京へ。今年亡くなったヘンリー・マックローさんの追悼イベントが、池袋で熱烈なウィングス・ファンの方々によって催された。そこにゲストとして呼んでいただいたのだ。再来日の話も出ていたが、結局、僕らが唯一、ヘンリーさんと一緒にライブをした日本人バンドという事になってしまった。思い出話を少々、ウィングスのコピーバンドに交じって演奏も少々、という依頼で、スタジオ練習から参加した。You Can Do That、Big Burn Bed、Hi Hi Hiの3曲。ハイハイハイ以外は磔磔でヘンリーさんと演奏した彼のバージョンに則ったものだ。ヘンリーさん招聘の張本人、だるまや萩原さん、主催者のヘンリーさんに一番近い日本人、石津さん以外は初対面の方ばかりだったが、演奏も談笑もとても楽しい時間を過ごさせてもらった。音楽に必要なのはまずは熱量だなあ、などと感じながら飲んでおりました(飲めないのに)。昼間のイベントだったので18時くらいには終わった。新幹線まで時間があったので池袋界隈を歩き回り、結局パルコ内のタワーレコードでストーンズの新譜を買って帰宅。 12日は、教え子さんが持っているインターネットラジオの番組に出させてもらった。不慣れな世界なので、キューだしがあるだけで緊張してしまう。自分を情けなく感じながらも喋ったりOff The Wallを吹いたりした。 13日は、梅田の老舗ロイヤルホースでシカゴロックのイベント。ブルースバンド(英語での演奏のみ)が集結して延々と演奏するもので、京都チームもあったのだがなぜか僕は大阪組として、岡部君とちひろ君がそれぞれ中心となった二バンドに参加した。雨の中100名くらいお客さんもおられて嬉しかった。一方で、考えさせられることもあった。こういう、普段会うことの少ない大勢が集まるイベントに呼ばれるといつもそうだ。神戸の高木君のイベントだけはそれがない。稀少な例外と言えるだろう。平和に一丸となって打って出ないとブルースなんて盛り上がらないのにな、と常日頃思っているが、まあ人それぞれ年齢も背景も違えば色々あるんだなとも思う。この夜もそう思った。 14日はシカゴロックで小出斉さんのバックアップ。高木君、水野君と共に去年に引き続いてのベースレス編成。小出さんは、新しく著書を上梓されての記念?ツアーだった。声をかけていただいて嬉しい。安心、信頼、実績のウォーキンベースとヴォーカル、真後ろで堪能した。高木君も水野君も素晴らしい! 15日は上七軒のカフェ一期一会で、小出さんとデュオ。アットホームを絵に描いたような、それでいて料理ももてなしもプロそのもの、というお店で、こちらも去年に続いて二度目のデュオでのライブ。昨日よりディープに、より鮮明に歌が前に迫り出してくる感じで感動的だった。満員御礼。本も完売したようでおめでたいではないですか。我がバンドのドラマーが見に来てくれていたが、感極まっておりました。終盤ベロベロに酔っぱらった彼が小出さんにサインしてもらっていたCD、勿論僕もよく聴いていました。磔磔にも2回ほど観に行っている。文筆の方でも、小出さんのCDガイドブックや「レコードコレクターズ」誌のシカゴブルース特集への寄稿など、若い僕にはとても貴重な情報源だった。そういう人と今はライブがやれている。生きていると良いこともあるなあとしみじみ実感する。
by nogioh
| 2016-12-15 23:55
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大野木一彦
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