リトル・ウォルターの奏法解説の原稿を渡し、載った雑誌が出て半月。それなりの反響はあったようだ。内容についての反発は今のところないが、今後あったとしても、それはそれで一つの反応だ。有り難いと言うか、そうあるべきだと思う。リトル・ウォルターについて、シカゴ・ブルースについての感情を喚起したい。潜在的なリスナーがいればそれを掘り起こしたい。そう思って書いた。原稿にして6枚。全て書ききれる枚数ではない。削るのに苦労したが、ウォルターがどう偉大なのかを技術的な部分に焦点を絞った内容としてはこんなものかと思う。
「告発のとき」を観た。何度も繰り返し観ている。僕はいつも気に入るとDVDを買って(昔はビデオ)何度も観るのだが、観返した回数としては多い部類に入る。ポール・ハギスの映画では一番好きだ。シビアなテーマで、楽しんで観られる作品ではないし、見るたびに色んなことを考える。結局はそういう映画だけが残れば良いと思う。内容には全く関係ないが、この映画のシャーリーズ・セロンは本当に美しい。「サイダーハウス・ルール」も「あの日、欲望の大地で」も良かったが、このシングルマザーの刑事役の彼女が一番良い。