ラジオからスピッツの「楓」が流れて、懐かしくて手を止めて最後まで聴いた。確かこのヴォーカリストは僕と同年だったはず。僕は時々言葉の使い方に過敏になる。日本語の歌を聴いているとその性質は顕著になってしまう。職業作詞家が最も華やかだった時代の影響を大きく受けているからだろう。スピッツの歌詞もよく引っかかってしまう。でも楓とチェリーはそこに目をつむっても尚惹かれる完成度がある。とても感傷的だが、登場人物との距離感がとても良いと思う。こんなことを書くと意外そうな顔をする人がいるが、そんなものです。それもこれも含めての自分が出来ることを目一杯やるうちに、自分にしか出来ない事が出来るようになる。そう思って続けているうちに50を過ぎた。