TAKAGIMANこと高木竜一氏主宰による神戸のブルース・イベント、「Blues Before Sunrise Vol.12」に出演した。一番初め、このイベントの黎明期には僕は高木くんと今ほど親しい間柄ではなかったのだが、仲良くさせてもらうようになってからは、いつも呼んでもらっている。毎年の一番の楽しみと言っても良いくらいの行事だ。今回は出演者が全てバンドで、バンドの音の素晴らしさを体感できる内容だった。このイベントは、大きく外に開かれているのに、一本強く太い芯があって、そこに共鳴できるミュージシャンが集まってくるところにものすごく大きな意味がある。共鳴できて、しかも新鮮な切り口の他のバンドを観ることが出来るので学ぶことが多い。大変なイベントになっていると思う。高木君ありがとうございます。
SF作家の眉村卓氏が亡くなった。小学校から中学卒業くらいまでSFによって生かされていたと言っても過言ではない僕にとって、日本のSFの黎明期を作った作家たちが亡くなる感覚は、影響されたブルース・マンの死に直面した時と同じような感覚で、非常に寂しい。特に眉村氏は、この人のジュブナイルが一番最初の入り口だったので、ああ、という思いが大きい。SFブームに乗っかる形で夢中になっていたので、新作はどんどん文庫になったし、片っ端から読んでいた。一番のめり込んだのは光瀬龍だったが、眉村卓も常に大きな存在であり続けた。中学1年生の時、比較的大きな同人会に所属していた僕は、何人もの作家の講演が一度に聞けて、実作研究も出来るイベント(合宿)に参加した。眉村さんは、新井素子さん、荒巻義雄さんらと共にゲストで来られていて、僕はイベントの冊子にサインをもらった。緊張して何も話せなかったのを覚えている。ご冥福をお祈りします。