鬱屈して、考え事に溺れそうになったまま殆ど寝れなかったので、鬱屈も持ち越したまま過ごした。昼間、自販機で健康的な果物ジュースを買おうとしたら、熱いコーヒーが出てきた。何というミスをするのだ、ベンダーサービスマン。夏がまた来たような陽射しの中、不健康な汗をかきながら、甘ったるいホットコーヒーを呑んだ。不愉快な日には不愉快なことが重なる。
マリンバンドデラックスのG,相当に調子が良い。幾らでも吹いていたくなる。すぐに壊れたりしないでね、と祈るばかり。
ティム・オブライエン「本当の戦争の話をしよう」(文春文庫)。これもだいぶ前の出版だ。村上春樹のポップな翻訳は、読み易すぎること以外は、とても良い。オブライエンのような作家が、村上の翻訳によって広く読まれるとしたらそれも素晴らしい。日本語にして5、60枚のものと、ごく短い切れっぱしみたいな短編が補完し合って(るかどうか微妙な感じも含めてはっきり作為的に)編み込まれていて、「戦争」が読者の心に散弾のように広がりながら食い込んで行く。短いのがどれも良くて、唸ってしまう。