朝から若い人、午後に人生の先輩相手のレッスン。二人ともいい音を出せる人。人前でたくさん吹く体験をしていただきたい。大傑作「21g」の監督アレハンドロ・イニャリトウの出世作「アモーレス・ペレス」をやっと観れた。こちらも大傑作だった。いかにもラテンアメリカっぽい継ぎ接ぎ手法はマルケスやカルペンティエル好きの僕に合うし、絶望的な状況を描いてなお、徹底的に暗くならない作品の人柄みたいなものに励まされる。「キリスト教的な罪や救いの扱い一つにしてもラテンならではの感性で描いてゆく」というのは友人の「21g」評だが、「アモーレス・・・」も観て何か云って欲しい。ラストシーンの映像の美しさは、圧巻。廃墟みたいなメキシコの町をならず者が行き交う暴力的な場面は、トム・ウェイツの「ブルー・ヴァレンタイン」を聴きたくなった。夜、女子バレーボールに感動。精神力、集中力ともに神々しくすら感じるすごい試合だった。