JOURNAL

夜が白むのが早くて忙しない。朝、比較的ゆっくりできる日の前の晩など、気質的に宵っ張りの僕は、どんなに眠くても躍起になって起きているから、白々光り出す窓に急かされるように床に就く。損をした気分が募ってしょうがない。これだから夏は嫌いだ。気温は低いほど結構だし、夜は長いほどよろしい。何なら明けなくても良い。久し振りにビデオが出てきたので「ケープ・フィア」を観た。デ・ニーロ、恐い。しかし服はなかなか格好良い。キッド・ラモスもああいうのを着ていたな、と思いながら黒シャツを観ていた。午前中レッスン。ライヴが決まり成長ぶりを披露すべく奮闘中の人。云った言葉が、すっと届いて、音になって返って来るようになった。レッスンの肝は結局はコミュニケーションなり。
　夜、三島さんに電話をかけ、JUNJIさんの本欄への書き込みを火種に（？）、巷間大騒ぎになっている（？）KEN　JORDINのアンプについてまた盛りあがる。ある程度のキャリアを積むと機材に凝りたくなる人と、そうでない人が、初心者の時より明確に分かれるようだ。僕は時と場合によるが、やはり前者寄りなのだろう。少し前の話だが、古い古い友人で、ライヴにもよく来てくれる相当なレベルの将棋の指し手が、良い将棋盤を買った。将棋に関して、ヘボとすら呼べないような門外漢の僕だがやはりそれを聞いたら胸踊ったし、判らないなりに現物を見たいとも思った。その友人の喜びに感応したわけだ。同質のものが僕の内にもあって、アンプだのマイクだのと夢見ているのだ。