ちょっとした友人への贈答品を買物して、外で夕飯。大江健三郎「臈たしアナベル・リイ総毛立ちつ身まかりつ」読んでいる。これも含めて八十年代以降の作品を難解、晦渋、読みにくいとする人がたくさんいてびっくりする。初期の仕事のほうがずっと読みにくいしとっつきにくい。自作も含め、様々なテキストからの引用が増え、一つ一つ原典に当たらねばならないから嫌、ということだろうか。本を読むというのは元々そういうことです。そういう作業全体をエンタメと思えなければ本など読めないし、じゃあいいや、と居直った時点で国は滅びます。