朝からレッスン。8小節ブルース、その他。この人、ハーモニカはとても伸びているのに、先日のテンホのラストセッションで(暖かい)爆笑を呼んでいた。歌う姿と歌い方がコミカルに映ったようだ。そのコミカルさはそのまま残してどんどん上達すればいいのにとも思う。午後はゴミ箱が転がる強風。うろうろ外を歩き回る。夜、O君がちらっと現れて「吹雪くから」と言い残して去っていった。吹雪かないよ、と言い返しつつ、僕は傘も持たずまた外に出たが、帰りはしっかり骨太な感じの雪で傘を持たなかったことを後悔した。何日か前に米軍の兵隊がまた捕まった。根こそぎ出て行ってくれとなぜ言わない?
カート・ヴォネガット「国のない男」。カートの新作がもう読めない寂しさが改めて胸を浸す。時事エッセイ集で「泣ける」など滅多にありません。好ましさと嫌悪感がどちらも相当強く並存する、僕にとってのアメリカが、クオリティの高いユーモアからくっきり浮かび上がる。これを文学というのです。訳者が浅倉久志でないので心配だったが、金原先生もなかなか、いけております。