昔親しかった人が新興宗教の勧誘をしている。厚紙に字を書いたカードのようなものを通行人に配ったり、道にばら撒いたりしている様子は、歌っていたらボブ・ディランみたいだ、と夢の中でも思った。目覚めても思ったが、随分昔に観た、ディランが歌詞を書いたカードを次々にめくって落としてゆくパフォーマンスがねじれて夢に出てきたに相違ない。
夕方久しぶりの大雨に遭った。傘など何の役にも立たず、宵々山に遊びに来た浴衣の女の子もテキヤのあんちゃんも、みんな髪から雫を垂らして雨宿りしていた。僕は太腿から下、靴の中まで水浸しになり、河童を見るような視線を浴びて電車に揺られた。途中雨は上がり、自宅最寄に着いたらまたどしゃ降りだった。