人気ブログランキング | 話題のタグを見る

大野木一彦のJOURNAL・ブルースハープ・ライブ・レッスン情報

nogioh.exblog.jp
ブログトップ
2008年 09月 17日

JOURNAL

夜、最年少者レッスン。そのうちもっと若い人も来るかなと思っているが、もうだいぶ、この人は一番若いままだ。リズムに悩み歌に苦しむ。その悩みは多分段々高度になりつつもずっと続くね。僕も焼酎でうがいしたことがある。僕は単にハスキーな声になりたかったのではなく、もういっぺん変声期みたいな、声が出ない状態になったら次は大きな声になる気がしてました。論理的じゃないなあと思う。結局その後、肉体労働で、大声出してコンテナの誘導などしていたら何となく声は出るようになった。
言葉はその発生から虚構の併奏者だ。
書かれた言葉も話された言葉も、本当のことに近づこうとすればするほど真実からは離れてゆく。
誠実でありたいと願うことこそが苦しみのもとだ、みたいな吉野弘の美しい詩があったが、あれも
「実」を求めることの苦しみから生まれたのだろう。
本当のことは良く作られた虚構の中にしかない。「Big Fish」みたいな良い映画を観るとそれがよく判る。言葉を疑ったら誰のことも信じられなくなるが、しょうがない。
言葉はすぐに死ぬから、生き返らせたり、新しい言葉を生み出したり、そうやって作った(壊した)虚構の中で、何とか自分に関する本当のことを相手に見てもらおうと躍起になり続けるのが日常だ。

by nogioh | 2008-09-17 23:56


<< JOURNAL      JOURNAL >>