2007年 04月 30日
夜、友人と会って、不思議なCDを聴いた。まんまビートルズの「抱きしめたい」なのに声が違う。「誰?」と聴くと「お前の知ってるバンドや当ててみろ」との返事。幾つかのヒントの末当てたのだったが、答えはスミザリーンズ。NYのベテランロックバンド。デビュー盤はまだ二十歳になるかならないかの時分の仲間内で大いに話題になったのだった。このバンドから派生してプロデューサーのドン・ディクソンや、友人としてゲスト参加していた、売れ初めた頃のスザンヌ・ヴェガ、さらには彼女の後の旦那様であるミッチェル・フルーム、そしてミッチェルがプロデュースした凄いアルバムでデビューしたロン・セクスミスまで、僕らの関心は広がっていったのだ。まだやってたんだなあ。「巷で話題のアルバムや」と友人が云う(この友人の「巷」はどこらへんを差すのか、などと考えさせられたが)その音盤は「Meet The Beatles」、つまりビートルズのアメリカでの1stの完全カバーアルバムなのだった。これは素晴らしい。僕の若い生徒さんで、ビートルズに夢中のO君、これ買えば?
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by nogioh
| 2007-04-30 01:18
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2007年 04月 29日
ドピーカンという俗語があるが、今日のような天気を指すのだろう。快晴も快晴、これ以上晴れようがないほどの青空が広がる日。僕には滅多にない事だが、豊かな自然の中で一日遊んでいて、腕が火傷の症状で痒い。ファビュラス・サンダ-バーズの1stアルバム「Girls Go Wild」が車中流れていて、当時既に一流の腕で、自己のスタイルの確立1歩前、といった感じのキム・ウィルスンのハーモニカに聞き惚れる。ある意味今ではもう出てこないであろうフレーズも一杯あって、最近のアルバムよりも聴き飽きない。オリジナリティの確立に関する難しい部分です。ちなみに、一曲目のキムのオリジナル「Wait on time」は僕が20年前、初めて組んだバンドで歌っていた懐かしい歌。
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by nogioh
| 2007-04-29 01:08
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2007年 04月 28日
朝からレッスン。本人が大好きな、某有名映画音楽を、3rdポジションで吹く練習。その気になってギターで伴奏を付けていると結構いい気分。昼間も休む間もなく用事。夜、都雅都雅にライブを観に出かける。叉焼BAND、キンべバンド、ゴマ100%の3バンドで、みんなお知り合い。当初出演者としての仕事の打診があったのだが諸事情で断らざるを得なかったのだった。先日のこの欄に、ゴマさんとまたセッションしたい、と書いたら、今日早速叶った。3曲、なかなか息の合った絡みになったのではないでしょうか。真横で一緒にやると、ギターの篠原君、巧いです。
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by nogioh
| 2007-04-28 01:00
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2007年 04月 26日
鬱屈する不浄の魂、というやつである。どうしようもない。小忙しく昼間を過ごす。ブルース&ソウル レコーズ最新号に、ポール・ディ・レイの訃報が載っていた。ベテランだが、まだ50代。ジャズの知識を塗した特異なフレージングは、シュガー・ブルーより論理的で僕には刺激的だった。ヴォーカルもジェームス・ハーマンに通じる渋い喉で、「いける人」。周辺のプレイヤーや生徒さんにもファンが多い。今日、立ち寄ってマスターと長話をしたテンホールズキッチンで、昔の彼の演奏を聴いた。身近なところではウェッティ・ジョーへの影響を改めて感じた。勿論ウェッティ氏は、守備範囲の広いマニアでもあるので、影響を僕が感じた部分に関しても、彼独特の方法意識でポールのスタイルは進化(深化)させられているのだが。(余談・最近よく使う「方法意識」という言葉、僕はこれが強烈に感じられるものに傾倒するのです)大好きなブルースマンということではなかったが、いかにも悪そうな巨漢がうまくて繊細な演奏をする、というアメリカンロック的魅力もあるミュージシャンだった。残念。
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by nogioh
| 2007-04-26 01:30
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2007年 04月 25日
長部日出雄の「醒めて見る夢」をぱらぱら再読。思い出深い本で、読み終わるのが本当に惜しかった。強い方法意識をもって書かれた「自伝的ファンタジー」とでも云うべき長編で、一時期、これを理想の小説のように感じていた。福武書店から出ていたが、今も手に入るのか?講談社文芸文庫に入ったら、ぜひ読んでください。入らなくても見つけたら是非。 先日の選挙、少し年少だが、小学校時分から見知った人が出ていて、結果を気にしていたが当選していた。偶然ホームページを見つけたので短い祝賀メールを送った。同じように短くて、今回の選挙の苦労をしのばせる返信が来た。 ■
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by nogioh
| 2007-04-25 02:30
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2007年 04月 24日
ぼこっと休日になったので、美術館に行く。例のあれを見に行ったのだ。僕には暑すぎたが行楽日和と言うのでしょう。いい天気で、公園も結構な人出。絵の事を語れるほどの知識はない。ライスダ-ルの絵を見てイニャリトゥの映画の色合いを思い出したり、ドレの暗い凄味のある絵の前で長い事立ち止まったり、まあ、その程度のレベルの喜び方だがとても楽しかった。腰も肩も深刻な痛み具合だったのでマッサージにかかり、夜、ゴマさんの店に顔を出す。ジョイントで企画物の演奏などやりたいが、なかなかお互いのタイミングを合わせるのがが難しい。この人からの申し出で、一緒に練習していたのはもう十五年以上前の事。孤独にハーモニカを吹いていた僕にとって、初めてのぶつかり稽古の経験だった。なかなか充実した休日の終わり、昔、ゴマさんに食わせてもらった沖縄料理の味が俄かに思い出されて懐かしかった。店を出ると雨で、いつもは京都駅まで歩いたりするが、止めて京阪に乗った。
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by nogioh
| 2007-04-24 02:02
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2007年 04月 23日
カズオ・イシグロ「わたしを離さないで」(早川書房)。原書を買って読み始めながら、途中で翻訳を買い、あとは夢中で日本語の方を貪り読んだ。何を書いても、今後読むかもしれない人にとっては、いわゆるネタばれになるので、ストーリーについての言及は避けるが、昔、SFを沢山読んでいたことで、そうでない読者が感じるかもしれない幾つかの戸惑いを僕は避けられた、というのはあったと思う。しかしそんなのは大した事では全然ない。語り手、及び周辺人物の、世界への接し方、カセットテープから、命までを見つめる眼差しの造型の精緻さに先ず驚いたし、結局はそこに一番感動した。云いかけては止めて、暫くしてその詳細を改めて明らかにするという語りの工夫によって読者は何度もページを逆行することになるが、そうすることで、一つ一つのエピソードがより重層的に心に響き合う。同じ話を、省いたり、分析したり、少しずつ様子を違えて繰り返すというやり方は映像的。換喩効果、というのか。エンドレステープのようなもので、自動的な発想では突飛な設定に思えるようなものでも、やがてはそれが凄まじいリアリティを獲得するのだから、その書き方たるや抜群の威力と言うべきだろう。恐ろしくて、哀切な、近年一番の青春小説。もちろん単なるエンターテイメントではない。問いかけられているものは実に、重く深い。しかし、これを青春小説と呼びたくなる理由は、読んだ人なら理解できると思うのだ。流石に貧困な語学力の僕も、翻訳で読んだ後は多少スムーズに原書が頭に入る。土屋氏の訳業が、どんなに素晴らしいかも認識できる。僕の場合、それがどのくらいのレベルの認識かは別にして(低いに違いない)。
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by nogioh
| 2007-04-23 00:44
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2007年 04月 22日
ウーララライブ。天候によっては客足が厳しそうだと、競演の赤目代表、長屋氏と話していた予想が悪い方に当たって雨模様。しかし蓋を開ければ超満員の六十人越えで、来てくれた方、本当に感謝いたします。お客さんにとっていい夜になったことを祈ります。演奏中に大汗をかく忌まわしい季節になったが、ショーのクオリティを落すわけには行かず、今日も新しい曲も取り混ぜ、あれこれアレンジし直して凝ったところを見せようと目一杯やった。赤目は久し振りに観たが、パワーアップしていて楽しいロックだった。パープルヘイズも、日本語の曲も何の間仕切りも感じさせず聴かせてしまう技術の高さに年季を感じる。
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by nogioh
| 2007-04-22 03:46
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2007年 04月 21日
一日車で走りまわり、痛む腰を擦りながら、夜、テンホールズキッチンに置きっぱなしのアンプを取りに行って、BLUEFLAME&THE BIGTOWN PLAYBOYSのライブを観る。ギターの明里さんのアンプが壊れ、急遽僕のアンプが役に立つことになった。いつもと違う、真新しいテレキャスターを、僕のアンプで鳴らしても、やはり明里さんの音になってしまうことにこの人の歴史の重みが感じられる。セッションに参加させてもらい、お客様のリクエストということで、普段やることのないSTORMY MONDAYを歌った。BLUEFLAME氏らしいというか、僕もやりたいと思いつつやってない、という線をつかれる選曲で、もっとお客さんに入って欲しいライブだ。
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by nogioh
| 2007-04-21 03:35
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2007年 04月 20日
二人レッスン。全くタイプの違う人で、しかもぶっ続けだったので頭の切り替えに戸惑い、結構疲れた。明日の朝も早いし、早く寝るべきなのだろうが、本読んだりし始めると結局遅くなる。睡眠以外何を削るのかとも思う。とにかく一日は短すぎる。
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by nogioh
| 2007-04-20 03:30
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