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大野木一彦のJOURNAL・ブルースハープ・ライブ・レッスン情報

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2019年 12月 19日

JOURNAL

最近見た映画「希望の灯り」。ジャケットからして地味そうで実際物凄く静かで地味な映画だった。旧東ドイツの大きなスーパーマーケットが舞台で、そこに働く人々を描いた作品で、政治的な変遷に翻弄された庶民の姿をクールに、そして根本的には肯定的に描いた物語で好感が持てた。僕はこれの原作(クレメンス・マイヤーの短編。この人が脚本も書いている)も読んでいてそちらもなかなか面白かった。希望の灯り、というほど燦然と輝く事態には全然至らない、どちらかと言えば辛く単調な現実の中、つつましく輝くささやかな喜び、仄かな期待感、そういうものに目を凝らした物語。原題は「通路にて」。誰もが共鳴する部分はあるだろうと感じながら見ていた。でも、あまりにも何も起こらないので、この映画をつまらないと感じる人も沢山いるだろう。人生には物凄く沢山、色んな事が起こるが、ハリウッド映画的な場面などまずない。
もう一本、「ベン・イズ・バック」。サスペンス仕立てだが、シリアスでリアルな家族の話。アメリカ映画だが、こちらもいわゆるハリウッド的な派手な要素は皆無。現代アメリカのある暗い側面に正面から向き合ったヘビーな話だ。薬物中毒について、へえ、と思う事もあった。主人公ベンの母親役ジュリア・ロバーツの鬼気迫る熱演がまことに素晴らしい。


# by nogioh | 2019-12-19 13:00 | Comments(0)
2019年 11月 04日

JOURNAL

TAKAGIMANこと高木竜一氏主宰による神戸のブルース・イベント、「Blues Before Sunrise Vol.12」に出演した。一番初め、このイベントの黎明期には僕は高木くんと今ほど親しい間柄ではなかったのだが、仲良くさせてもらうようになってからは、いつも呼んでもらっている。毎年の一番の楽しみと言っても良いくらいの行事だ。今回は出演者が全てバンドで、バンドの音の素晴らしさを体感できる内容だった。このイベントは、大きく外に開かれているのに、一本強く太い芯があって、そこに共鳴できるミュージシャンが集まってくるところにものすごく大きな意味がある。共鳴できて、しかも新鮮な切り口の他のバンドを観ることが出来るので学ぶことが多い。大変なイベントになっていると思う。高木君ありがとうございます。

SF作家の眉村卓氏が亡くなった。小学校から中学卒業くらいまでSFによって生かされていたと言っても過言ではない僕にとって、日本のSFの黎明期を作った作家たちが亡くなる感覚は、影響されたブルース・マンの死に直面した時と同じような感覚で、非常に寂しい。特に眉村氏は、この人のジュブナイルが一番最初の入り口だったので、ああ、という思いが大きい。SFブームに乗っかる形で夢中になっていたので、新作はどんどん文庫になったし、片っ端から読んでいた。一番のめり込んだのは光瀬龍だったが、眉村卓も常に大きな存在であり続けた。中学1年生の時、比較的大きな同人会に所属していた僕は、何人もの作家の講演が一度に聞けて、実作研究も出来るイベント(合宿)に参加した。眉村さんは、新井素子さん、荒巻義雄さんらと共にゲストで来られていて、僕はイベントの冊子にサインをもらった。緊張して何も話せなかったのを覚えている。ご冥福をお祈りします。


# by nogioh | 2019-11-04 23:48
2019年 10月 21日

JOURNAL

吾妻ひでお氏が亡くなった。ギャグ漫画から出発して、「不条理日記」という名作を生み、その後の無頼な生(アルコール依存)がもたらした幾多の困難を経て「失踪日記」という新たな名作を描いた人。どちらにも僕は大いに驚嘆し、感銘を受けた。ずっとSFに深く関わり、SFに寄り添い続けた人なので、小3で読んだ眉村卓のジュブナイルからSFにのめり込んでいた僕は、思春期以前からこの作家を知っていて、勝手に親しい気持ちを抱いていた。プロレスも大好きだった人。残念。ご冥福をお祈りします。

# by nogioh | 2019-10-21 23:51 | Comments(0)